チームで迎えた創業20年。アピッシュが実践した3つのマネジメント改革とは(後編) - tredina(トレディナ)

チームで迎えた創業20年。アピッシュが実践した3つのマネジメント改革とは(後編)

チームで迎えた創業20年。アピッシュが実践した3つのマネジメント改革とは(後編)

今年創業20周年を迎えた「apish(アピッシュ)」と「tredina(トレディナ)」が2018年9月11日(火)に特別セミナーを開催。ゲストには代表を務める網野一廣さんとスタイリスト樋口いづみさんをお迎えして『経営マネジメントとサロン市場の今』をテーマに、同サロンの集客と売上アップの秘訣をレクチャー。その様子を完全レポートします。

特別セミナーレポート前編は、少子化に伴うサロン経営の問題とその解決策について解説。後編はサロンの集客方法と売上アップの秘策について惜しみなく語っていただきました。

スタイリストの年収を高めるには

「apish(アピッシュ)」が創業した20年前と比べると、現在サロンの形態は二極化が進んでいると語る網野さん。実際、カットの相場も3〜4千円台からこの数十年で1〜2千円へと変化。この傾向はサロン、ひいては業界全体の売上高減少へと繋がってしまうのだとか。

スタッフ一人ひとりの長期的な生産性アップが鍵となる

網野一廣さん(以下網野):ヘアサロンブームの頃は2兆円ほどあった業界の売上が、いまでは約1.5兆円と、5000億円も減りました。バブル後の経済影響もありますが、原因として挙げられるのは低価格のサロンが増えたこと。美容師一人あたりの平均年間売上が約305万円といわれていますが、1時間に換算すると1500円、そこから経費を引くと全国最低賃金の848円とさほど変わらなくなってしまうのが現実です。これでは業界も発展していかないのです。

網野:もうひとつの原因は、スタイリストの各世代における年収の推移です。周知の通り、美容師の給与は出来高制のため、若い頃は睡眠時間を削って仕事に励むスタイリストたちも30代半ばのピークを越えると、体力の問題やお客様の環境の変化に伴い、自然と収入が減少します。
現に40歳までに男女含めて10人中9人が、美容メーカーや別業界へと転職するというデータもあります。すなわち、前編でお話したチームビルディングや女性の働き方の改革に加え、長期的視野に立って売上を考える必要があります。

通用しなくなったこれまでの集客方法

お客様の満足度を高めリピーターへと繋げることが、スタイリストが活躍し続ける未来のためには必須と考える網野さん。そのために必要なのは3つの柱だという。まずは強みを見つけること。そしてスタイリストの効率・生産性をあげること。そして最後は、SNSや集客の方法を見直すこと。早速、apishの成功事例を追っていこう。

実体験を活かし、スタッフ各々が自分をブランディングする

網野:多くのサロンは売上をあげるために価格やメニューの見直しなど、外枠部分の見直しを行います。しかし、私たちはまずスタイリスト各々の強みにフォーカスしました。実はこれが単価や生産性アップに繋がるのです。産休後の樋口もまた、apishグループ全体のプレス業務を並行しながら、スタイリストとしても自身の強みを見直し、業績をアップさせた一人です。

樋口いづみさん(以下樋口):サロンでの勤務時間が減ったこともあり、誰にも負けない自分の「強み」によってお客様に喜んで頂く方法を考えることにしました。そこでたどり着いたのがキッズアレンジです。
元々アレンジが好きだったこともありますが、プライベートで結婚式、子供の入学式や七五三などの実体験を経たからこそ、写真に可愛く映るカットやアレンジ、または避けるべきことなどを提案できると思ったのです。

樋口:自分の方向性を決めてからは、HPに子供がいることやキッズアレンジの作品を意識的に載せるように。以降、七五三のスタイルや、子育て中の女性から時短ヘアスタイルやケア法の相談が増加しました。私もまた、お客様の状況をヒアリングするなかで、見合ったトリートメントやヘッドスパの提案ができます。結果として売上もアップしますし、同時にお客様の満足度も高まります。スキルのみならず、自分の経験を沿った強みを見つけることが近道といえるでしょう。

リピート率70%の人気サロンをつくるには

網野:その他のプライベートでの経験を生かした女性の活躍例としては、2度目の出産を経て復帰したスタイリスト、渡辺が携わったヘアカラー専門店 apish COLOR TERRACE が挙げられます。彼女の豊富な経験をベースに、アシスタントが手際よく働けるようマネジメントすることで、売上を4倍に伸ばすという実績をあげました。彼女自身もまた、営業時間の一部が16時までというサロンに勤務することで、仕事とプライベートの両立も叶いました。

網野:その後、渡辺はapish国分寺に移動するのですが、そのサロンでは20%届けば良い方といわれる初回リピート率を70%まで押し上げました。彼女が行ったのは、ビューティコンシェルジュとしてお客様のファーストカウンセリングにあたること。同店で実際にハサミを握るのは20〜30代のスタイリストですが、このエリアのお客様は40代、もしくはそれ以上の方が多いのが特徴。母の顔を持つ彼女がその間に入ることで、適切な薬剤の指示やライフスタイルに沿ったスタイルの提案ができます。
化粧品業界でもカウンセリングマーケットが急成長しているという背景もあり、このシステムはapish全店で業務効率とリピート率を高めるために導入予定です。

網野:少子化が進むなかではこれまで以上にアシスタントも重要な人材となります。アピッシュでは糸による眉スレッディングや大人のエクステンション、ヘッドスパ、機械による歯のホワイトニングなどのメニューを揃えました。お客様のトータルビューティを叶えるとともにアシスタントでも1人あたり30〜40万円ほどの売上を計上することになります。
また、アシスタントのデビューのタイミングは、昔と大きく変わっています。最近では3〜5年と短くなっているので、彼らのキャリアプランと集客方法も考える必要があるのです。

集客マッチングアプリで若手の成功体験を増やす

網野:これまではアシスタント時代に街中でモデルハントすることで新規のお客様を増やしたり、自分の作品が雑誌に掲載に載ることで知名度アップを図ることが重要でした。でも過去の正攻法では集客に繋がらないのが現実です。そのため「自分の名刺代わり」になるSNSは、見せ方を工夫する必要があります。

網野:また、若手はとにかくカットをしてお客様の分母を増やすこと。若いときに出会ったお客様は自分と同じように年齢を重ね、いずれ口コミによって同じ価値観の友人を紹介してくれることも。そのためにも「tredina(トレディナ)」のようなマッチングアプリは有効です。自分の強みを軸に、ターゲットにしたい層を狙ってどんどん活用しましょう。逆に若いうちに新規のお客様に沢山出会わないことには、今後どんなに価格を安くしたとしてもお客様は来ないでしょう。

サロンの強みを活かしてブランディングを

網野:前述した「強み」を見つけるという点では、サロン全体についても同じことが言えます。apishでは独自のパーマメソッドが他にない強みです。他サロンに向けた「パーマアカデミー」も開校しています。
パーマに力を入れている理由はまず、競合が少ないこと。そして、どのサロンに行っても満足のいくスタイルが叶わなかったお客様に対して感動をもたらすことができるからです。飲食店でもそうですが、ただ満足のレベルでは他も試してみようという感情が働いてしまうのです。お客様に感動を提供することはリピート率はもちろん、長い信頼関係を築くうえで不可欠といえるでしょう。

網野:アピッシュは個の力ではなく、チームの力を高めることによって創業20周年を迎えました。「強み」を考えることはシンプルに見えて、集客やリピート率、SNSでのブランディング、単価アップなど、あらゆる課題を解決する鍵となり得るのです。
一人のスタイリストとしてお客様に対してできること、そしてサロン業界をよくするために。いま一度日々の業務や集客方法について見直してみると、きっと明るい展望が開けるはずです。

プロフィール

スタイリスト情報

代表 網野一廣
トップスタイリスト 樋口いづみ

サロン情報

サロン名:apish ginZa【アピッシュギンザ】
住所:〒104-0061 東京都中央区銀座5-3-13 GINZA SS 85ビル3F

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